【eスポーツを本格的に】ゲーミングPCの選び方や基礎知識
PC初心者の方にとって、ただPCを選ぶだけでも難しいことなのに、自分に合ったゲーミングPCを選ぶのは非常に迷ってしまうことでしょう。しかしPCを選ぶといっても機械を選ぶことなので、スマホを選ぶのと大きくは違いません。
しかしPC選びには慎重にならざるをえません。特にゲーミングPCであれば、遊びたいゲームがあってPCを買ったのに、その目的のゲームを遊べないPCを選んでしまう可能性があります。それが無料で遊べるゲームならいいのですが、せっかく買ったゲームが遊べないとなってはとてもがっかりしてしまいます。
それでは、失敗しないためのゲーミングPC選び方はどんなものなのか、一緒に見ていきましょう。
ゲーミングPCと普通のパソコンの違い
ゲーミングPCと普通のパソコンの違いは、当然ながらゲームをするために最適化されているかどうかという点です。そのためゲームとはどんなものか、特に近年どのようなものになっているかを把握することで、それぞれの違いを理解することができます。
ゲームは「映像美」にこだわりがある
ゲームはPCで扱われるソフトウェアの中でも高負荷なものが多くなっています。2Dのゲームより3Dの方が特に顕著です。現在でも2Dのゲームは新しく開発・販売されていますが、やはりゲームの主流は3Dでより美しい風景を描き、人物もリアルに描かれるようになっています。そのため有名な開発企業のゲームは全体的に負荷が高くなっています。
こうした傾向から、新しく人気のあるゲームを楽しみたい人ほど、PCの性能を高くしておくことが必要となります。2Dのゲームや古いゲームでいいのなら、さほど価格を抑えて中程度の性能のゲーミングPCを選んでもいいでしょう。
性能が高くないPCでも、画質を低くすることで3Dのゲームでもある程度は対応できますが、性能が足りていないとゲームが止まったり起動しなかったり、最悪の場合はPC自体が強制終了することも考えられます。
大きな違いは「グラフィックボード」
このように近年のゲームは映像美に特化してきていますので、ゲーミングPCも映像をしっかりと処理できるようにならなければなりません。PCのパーツの中でそうした映像の処理を任されているのは、「グラフィックボード」と呼ばれるものです。
現在グラフィックボードは「ゲーム専用」のパーツであると認識している人もいます。実際には他にも用途はありますが、個人でグラフィックボードを搭載したPCを使用する際は、ほとんどがゲーム目的だと考えて差し支えありません。MicrosoftのWordやExcelを使うような一般の仕事を行うPCでは、グラフィックボードを必要とすることはあまりありません。
ゲーミングPCにはグラフィックボードさえあればいいわけではありませんが、特徴的なのはグラフィックボードの性能が大きくゲーミングPCの性能を左右するところです。不満なくゲームをプレイしたい場合は、全体的にPCの性能を上げておき、特にグラフィックボードに注目するようにしておくと扱いやすくなることでしょう。
ゲーミングPCのスペックの選び方
ゲーミングPCでは普通のパソコンと違ってグラフィックボードの存在が重要ということでしたが、だからといって他のパーツは適当でいいというわけではありません。それぞれのパーツについて確認していきましょう。
CPUについて
CPUは、よく「脳」に譬えられます。これはPCの中では、たくさんの計算をする一番重要なパーツであるという意味で言われています。そのため高性能なCPUを使用することで、PCはたくさんの処理を早く行うことができるようになります。
CPUはゲーミングPCだけでなく、仕事で使うときのPCでも最重要なパーツです。CPUは「Central Processing Unit(中央演算処理装置)」の略です。この「中央」はまさにPCの中心であることをさしています。
ゲーミングPCを選ぶ際は、グラフィックボードだけでなくCPUの性能にも注意しておきましょう。
特にゲーミングPCといっても、ゲームだけを起動させるのではなく、同時にインターネットブラウザを立ち上げて調べながら遊ぶことも多いでしょう。CPUはゲームだけでなくこういったいろいろな作業を処理する主要なパーツなので、できるだけ性能のいいものを選んでおきましょう。
グラフィックボードについて
グラフィックボードは映像の計算を行います。現在では主にゲームの映像を処理するために使用され、その他には動画の編集や仮想通貨のマイニング処理に使われることがあります。
グラフィックボードには、CPUのように計算をする箇所とそれをサポートするメモリが独自に搭載されています。グラフィックボードのメモリはVRAM(ビデオ用メモリ)と呼ばれます。CPUは通常メモリがないと満足に性能を発揮できませんが、グラフィックボードはVRAMが搭載されているため単独で十分な力を発揮できる設計になっています。
2Dのゲームなどを遊ぶ場合は安価なグラフィックボードで十分ですが、高負荷な3Dゲームを遊ぶときは、しっかりとした性能のグラフィックボードを使用する必要があります。グラフィックボードの性能が不充分だと、ゲームが起動しないこともあります。
また近年はいろいろな方が利用している機能として、PCの画面を複数のモニタに表示する「マルチモニタ」という機能もあります。2画面ならデュアルモニタ、3画面ならトリプルモニタと呼ばれます。これだとゲームを1つのモニタに大きく表示しつつ、別の画面にてインターネットブラウザで調べものをするという使い方もできます。
これもグラフィックボードの能力によって可能になる機能です。複数のモニタに繋げられる接続端子がある製品を選ぶと、マルチモニタを使えるようになります。
メモリについて
メモリはCPUが計算をするのをサポートするパーツです。よく「作業台」に譬えられ、作業台が広いほどいろいろな物を置いて作業がしやすくなるように、メモリの容量が多いほどCPUは計算をしやすくなります。
ゲームに限らずPCを使用していて、いわゆる「重い」と言われる反応が遅くなる状態は、メモリの量が十分でないときに発生しやすくなります。
メモリは他のパーツに比べると安価で、手軽にPCの機能を改善できるパーツです。過剰に搭載する必要はありませんが、8GB~16GBくらいあるとコストパフォーマンスが高く安定したPCを構築できるでしょう。もちろん少なくしてコストを下げることもできますが、あまり効果的とは言えません。
ストレージについて
ストレージは「倉庫」を意味し、PCではデータを保管するパーツのことをさします。現在よく使用されるのはHDDとSSDです。HDDは安価で容量が多いのですがあまり早くありません。SSDはより高速ですが、同じ容量であればHDDより高価になってしまいます。
近年はNVMe接続というより高速なSSDが登場しており、これを利用することでよりスムーズにゲームを遊ぶことができるようになります。もし予算が十分にあるならOSやゲームをインストールするストレージはNVMe接続のSSDにしておくと便利になるでしょう。
ゲーミングPCで大切な3つのパーツ
大まかにですが、ゲーミングPCを選ぶ際に注目しておきたいパーツが3種類あります。それはCPU・グラフィックボード・メモリです。
CPUはPC自体の脳であり、中心パーツですので最重要です。CPUの性能がPC自体の性能であるといっても過言ではありません。グラフィックボードはゲームにおける映像を計算しますので、これが中途半端ではゲーミングPCとしても中途半端になってしまいます。そしてメモリはCPUがゲームを処理するのを手助けしてくれるので、なるべく多い方が扱いやすいゲーミングPCになります。
もちろん他のストレージなどのパーツも大事です。他のパーツを軽視していいというわけではありませんが、優先度が高いのはこの3つです。特にCPUは初心者の方には交換が難しいパーツです。交換作業は実は難しくありませんが、間違ったCPUを選んでしまうとPCに組み込むことができないことがあるので、非常に慎重にならないといけません。
初心者におすすめゲーミングPC
インターネットでゲーミングPCを選ぶときは、BTOショップなどで選ぶのが初心者の方にはおすすめです。量販店ではパーツを細かく変えることはできませんし、自作して組み立てる場合は失敗するおそれがあります。BTOではパーツをカスタマイズしつつ、プロが組み立ててくれるので失敗のおそれもありません。
GALLERIA(ドスパラ )
ドスパラは、PC通販ショップとしては抜群の知名度を誇ります。最短では当日発送が可能で、カスタマイズをしても翌日出荷という強みがあります。通販ショップでPCを買いたいときには、最初に検討するのにうってつけなメーカーだと言えるでしょう。
BTOとしてカスタマイズをして組み立てをしてもらう注文だけでなく、個別にCPUやグラフィックボードを購入することもできます。そのため初心者から上級者まで末永く利用し続けることのできるメーカーです。
またキャンペーンやパーツの無料アップグレードも高頻度で行われています。まずはどういった製品が安くなっているか確認してみるのもいいかもしれません。
G-Tune(マウスコンピューター)
マウスコンピューターは、乃木坂46やバーチャルYouTuberが広告塔になっていることで知られるメーカーです。下取りや出張設置などのサポートだけでなく、データ復旧や期間内の新品交換などを行えるパックもあります。また指定機種はあるものの、翌営業日の出荷にも対応しています。充実したサービスを受けたいときは、マウスコンピューターを選んでみるのもいいかもしれません。
Sycom
SycomはBTOでのカスタマイズの自由度が高く幅広いことで知られています。他のメーカーではあまり注力していない「水冷PC」「静音PC」、そして主要パーツであるCPUとグラフィックボードに水冷ユニットをつける「デュアル水冷PC」が用意されています。メーカーによってはカスタマイズの選択肢が1つしかない機種もありますが、Sycomではいろいろな選択肢が用意されています。
しかしその分、ある程度PCを理解している人向けで、価格も大きく安くはなっていないという面もあります。
まとめ
ゲーミングPCを選ぶときはいろいろと迷ってしまうかもしれませんが、要点を理解してしまえば難しいことはありません。安さやコストパフォーマンスで選んで構いませんし、お気に入りのメーカーがあればそこの製品を買う選び方でも問題ありません。もし興味があるのなら、各パーツの細かい性能を調べてみてもいいかもしれません。
PCを選ぶにはさまざまな要素がありますが、ゲームに特化させるならある程度は限定されます。自分に合ったPCを選んで、思う存分ゲームを楽しみましょう!